信濃の疏水

大北地域

木流しから地域を育む川へ 木流川(きながしがわ)

木流川

白馬村を流れる木流川は、江戸時代後期に開削された農業用水路で、白馬連峰を源とする松川から取水しています。
総延長は5㎞に及び、松川右岸の扇状地に広がる水田約80haを潤すとともに、流域約120haの排水を受け、流末は姫川に至ります。
この木流川は、山麓で切り出した薪を流し、下流の集落まで運んだことから、その名が付けられたと伝えられています。
川の周辺では、山岳域から漂着した種子によって、平地では珍しい高山植物が観察できるなど、豊かな生態系が育まれ、地域の財産として守られてきました。
しかし、先人が築いた石積護岸は、洗掘によって度々崩壊し、また、管理道路が不備であったことから、維持管理に多大な時間と労力、費用が必要となっていました。
地域住民によって組織された「木流川と親しむ会」を中心に、水利組合、農業関係者、行政機関による改修へ向けた話し合いが重ねられ、平成4年から13 年にかけて、景観や環境、生態系の保全に配慮した整備手法を取り入れた県営水環境整備事業が行われました。
木流川と親しむ会では、草刈りや清掃作業のほか、環境教育の場として、水が育む川・池・林を題材とした定期的な観察会を開催しています。次世代を担う子供達に、自然の美しさや自然との共生を学んでもらう活動が行われています。
2013年6月掲載

◦施設の管理者 木流用水管理組合・白馬村