信濃の疏水

大北地域

農業用水を小水力発電に活用 平川頭首工(ひらかわとうしゅこう)

平川頭首工は、1998年長野冬季オリンピックが行われた白馬村の南部に位置し、雄大な白馬連峰や八方山などの北アルプスを源とする一級河川平川から取水し、3路線の幹線用水路を経て330haの水田に灌漑用水を供給しています。
かつては、平川の3箇所から取水していましたが、下流側2箇所の取入口周辺では、平川の流量の四割程が地下に伏流してしまい、常時必要な用水を取り入れることができず、用水確保に大変苦労していました。
このため、昭和52年度に、3箇所の取入口を1箇所に合口し、平川の伏流が少ない場所に頭首工を新設するとともに、3路線の幹線用水路約3㎞を改修する「県営かんがい排水事業」に着手、昭和57年度の完成により農業用水の安定供給が可能となりました。
近年、平川沿いの白馬村北城に農業用水を利用した※平川小水力発電所を建設しました。平川頭首工から安定取水した用水を有効に活用し、最大出力180kWの電力を発電しています。
売電収入は、長野県白馬村土地改良区が管理する頭首工や水路、揚水ポンプの維持管理費等に充てられています。こうした先駆的な取組みにより、農業者の負担を軽減し安定した農業経営が将来にわたって継続されるものと期待しています。
2016年7月掲載

◦施設の管理者 長野県白馬村土地改良区
※平川小水力発電所 水車型式 横軸フランシス型水車
流量0.8㎥/S、有効落差29m