信濃の疏水

飯伊地域

飯田地方を貫く大動脈 竜西一貫水路(りゅうさいいっかんすいろ)

諏訪湖の唯一の出口である釜口水門(岡谷市)を源流とする天竜川は、急峻な地形のため古くから「暴れ天竜」として知られ、その地形と水量が豊富であることから水力発電の絶好の適地となっています。
「竜西一貫水路」は、この天竜川から取水し発電に利用された水を中川村地籍で取水し、天竜川西側に位置する飯田市、松川町、高森町の農地800ha余を潤しています。
竜西一貫水路の整備は、農業用水不足の解消を目指して、戦前の昭和13年に計画されました。当時、大島村(現松川町)など関係6村が集まり、県に対し調査を申請したのが始まりといいます。これにより、県営竜西農業水利事業が始まりましたが、戦争により中断となってしまいました。
戦争が終わり、食料増産という国策の中、昭和22年に国営竜西農業水利事業として採択され、再出発することとなります。その後、20年余の事業期間を費やし、昭和44年に全線(約24㎞)が完成しました。
戦前、戦後にまたがり整備された竜西一貫水路も、時が経ち老朽化してきました。
先人たちが整備した施設を良好な状態で後世に引き継ぐため、県は本年度から施設の補修事業に着手しています。
2009年10月掲載