信濃の疏水

木曽地域

上堰・町川用水に復元された幻の滝 旭の滝(あさひのたき)

木曽郡木曽町日義地籍には、水田を潤すために嘉永6年(1853年)に築造された上堰(上野原井水)と、江戸時代以前に築造された町川用水があります。
木曽川支流の野上川から取水された水は、険しい山腹の下段を町川用水、その上段を上堰の2系統の水路により、受益地である約20haの水田へと運ばれています。
国道19号沿いの木曽義仲(旭将軍)ゆかりの南宮神社境内には、町川用水の自然豊かな石積水路の緩やかな流れと、上堰の岩盤から水が流れ落ちる美しい「旭の滝」を見ることができます。
この滝は、南宮神社本殿裏に水路を築造するために岩山を掘削したことから出現したとされていますが、昭和初期には消失してしまいました。平成26年9月に南宮神社の氏子でつくる祭礼委員会により160年ぶりに復元され、併せて滝の下流には新たな池が造成されて境内を流れる町川用水へと合流するようになりました。
苔が張りついた高さ約20mの険しい岩盤を、滝は白い水しぶきをあげながら流れ落ち、周囲の自然と調和したすばらしい景観を形成しています。
当時の水路築造の歴史を伝える貴重な財産として、地域の人々から親しまれ保全されるとともに、急峻な地形により滝が多い木曽地域の新たな観光名所となることが期待されます。
2015年2月掲載

◦施設の管理者 宮ノ越水利組合